子どもの気質

f:id:anzudou:20210313093318j:plainなぜ自分の性格はこうなったんだろう、と思ったことはありませんか。同じ両親、同じ家に育っても兄弟姉妹は違う性格となって成長することが多いと思いませんか。
子どもについていろいろ調べているときに大変興味深い研究を知りました。それはアメリカの精神科医トマスとチェスによる「ニューヨーク縦断研究」です。それによると、生後まもなく見られる気質を次のように分類したそうです。
①扱いやすい子 約40%・・・環境の変化に慣れやすく生理的リズムが安定し機嫌がよい

②出だしの遅い子 約15%・・・環境の変化には慣れにくいが反応は穏やかで、活動性は低い

③気難しい子 約10%・・・環境の変化に慣れにくく生理的リズムが不規則で、反応が強い

残りの35%はミックス

私には今年20歳の娘が一人いて専業主婦として家庭で育てました。娘は①の育てやすい子のど真ん中でした。他の子と比較する機会があまりなく、よく聞く子どものイヤイヤや食事の偏食もほとんどなく、子どもらしくないのかなと少し心配した覚えがあります。最近になってこの研究について知り、40%に該当するなら多数派?だったんだと意外に思いました。そして後に仕事の関係で一度に沢山の赤ちゃんを観察する機会に恵まれ、その経験から直感的に思うのは、まさにこの割合が当たっているということです。ちなみに私はミックスの子どもだったと思います。気難しい子、いわゆるディフィカルトチャイルドといわれる子が10%というのもうなずけます。
親からすると育てにくい子。これは大人にとって大変な課題になりやすいけど、親の性格とか遺伝とは関係ない気がします。生後まもなく見られる気質だから、係わりかたとも関係ないでしょう。たまたまです。きっと。ディフィカルトチャイルドが確実にある割合で存在することがもっと周知されて、合理的に係わる方法がわかってくるととても良いと思います。
生後まもなく見られる気質に加えてどんな人間関係のなかで育ったのか、によって性格はつくられていくのでしょうかね。

人の気質・・・本当に不思議なものです。もう少し似たり寄ったりでもいい気がしますが、多様なこと限りなし!組み合わせによって相性が良くなったり悪くなったり、生きづらさの原因になったりしますよね。
次回は親子についての記事を書く予定です。

少産多死社会

f:id:anzudou:20210313092724j:plain緊急事態宣言の再発令がでて、あたりまえの暮らしが一変していく・・。先が見えない時こそ今ある場所をよく見つめたい。
ということで「少産多死社会の日本」について少し考えてみた。
2019年末のデータによると、日本の出生数は明治32年の統計開始以来最少の86万4千人、死亡数は戦後最多の137万6千人でした。毎日約4千人が死亡しているそうです。
2019年の日本の総人口は1億2540万人でしたが、このままだと30年後の2050年には戦前の9000万人になる予測がされているそうです。このことから政府は20年以上にわたって少子化問題に取り組み、様々な政策を打ち出してきましたが、効果は今ひとつと言われていますね。代表的指標の合計特殊出生率は1.4あたりで横ばいです。
現代のように自由恋愛が基本で晩婚化が進んだ社会では、少子化はずっと続くと思われます。

自然の流れにはさからえない。

はたして少子化は問題なのか。
かつて高度経済成長までの間に、今とは真逆で人口増加による人口過剰が問題視されていたことがありました。経済発展の阻害要因として過剰人口とそれを誘発する高出生率が問題とされ、人口抑制の重要性が議論されていたことがあったそうです。

ただでも狭い国土にもっとゆったりと暮らしたい。先の見えないコロナ禍ですが、より良い明日のために考察を続けたい。